じじい

役所から戻り間もなく、家の電話が鳴った。

電話は嫌いだけど、変な時間に来たので急用だと困ると思い出てみた。

・・何も話してこない。もしもしと呼び掛けても返答なし。

少し待った後に、電話を切る音だけ聞こえた。

その後、1分足らずでまた電話・・で、また何もしゃべらない。

それが4回続いた後、最後にじじいの声が聞こえた。


・・入院でもするのかと思いきや国勢調査の書き方で

頭が混乱して書けないから、手伝って欲しいとの内容だった。

冷戦状態とはいえ、こちらとしては頼まれた以上断る理由もなく

無駄な争いになるようなことの無いようにと願いつつ実家へ向かうことにした。


実家に到着し、勝手口からアプローチ。中からじじいの声。

前回ここを追い出された時は鬼の形相だったけど、凄い穏やかな顔をしていた。

構えていたので拍子抜け。そして中に入ると早速頼まれごと・・。

ただ、国勢調査のことではなく

腕時計の電池交換のこととプリンターのインク交換のこと・・??

しかも、どちらも今からそれらの備品の買い物に出るから付き合えって感じで言われた。

そんなことで1時間以上掛かる。

そしてそこでトラブル発生。カギを落としたらしい。

探し方・・長くなるので結果だけ書くと家の中で見つかる。

さらにその後、ご飯を食べに行こうと誘われる。ただまだ午後3時前・・。

これはいつものことだから、いいけど。ただ食事ができるところまで

行くには、歩きだから30分は掛かる・・構わないと言われ、午後4時前に夕食を

食べる羽目に・・自分はいつも午後10時頃なんだけど。

食事の時に話をしていると、ボケは相変わらずあって

よく一人で生きているよなって感じだったけど

それ以外は、至って穏やかで、母親が亡くなる前の雰囲気に

戻った感じがした。後、特段、大きな病気で困っている様子もなさそうだ。

ただ、最近買い物で、こけたとは言っていた。

ころんだのは何時ごろかを尋ねると・・記憶があやふや。近い記憶がダメみたい。

どんなボケでもいいけど、互いに不快な思いをせず、人から支えてもらって

生きられるならそれでいい・・・。


ちなみに国勢調査の紙は既に、しっかり書かれていた。こっちはまだ紙も届いていないのに。

この日の歩いた距離、ふたりとも軽く1万5000歩は超えていた。

じじいは歩くのが特技だけど、足を痛めた状況でよく歩いたものだ。

それにしても朝からの外出で心身ともに疲れた。


じじい、きのうの出来事、半分は覚えてないだろうな。

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